マリー・アントワネットの名言「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」実はブリオッシュ? マリー・アントワネットはお菓子好き クグロフ、メレンゲ大好き マカロンも登場!

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」マリー・アントワネット の名言として後世まで伝えられていますが、真実はどうだったのでしょう?

本人の言葉ではない、などと現代では考察が進んでいます。

そのほかにもマリー・アントワネットが好んだお菓子はたくさんあります。故国オーストリアから持ち込んだクグロフ。

そしてマカロンも好きだったとか?マカロンはいまでも私たちに愛されるスイーツです。

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」の真実。

1.誰が言ったの?

マリー・アントワネットの言葉と言われていますが、マリー・アントワネットは本当にこの言葉を言ったのでしょうか?

ですが、実際に「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」と言った人物はいました。

フランスの哲学者ジャン・ジャック・ルソーは著書「告白」で、さる貴族の家で家臣がワインを飲む時、アテにするパンが見つからない時「農民にはパンがありませんから」的な発言をしたところ貴族の夫人が「ではブリオッシュにしたら」と言った、そこからこの名言は生まれ伝説となりました。

この夫人はルイ16世の叔母ヴィクトワール王女とも、またその姉妹のアデレイド王女とも言われています。

ですが誰が言ったにせよ、当時の庶民の事情を全く知らない人が言った、世間知らずな発言ではありますね。

贅沢で享楽的と言われた。マリー・アントワネット 。この王妃様ならこんなこと言いそう、というイメージの元に作り上げられたフェイクです。

2.実はブリオッシュ!

上記1.のところで書きましたが、お菓子とはブリオッシュだったのです。

フランス語で表記すると ”Qu`ils mangent de la brioche.”  (あなたたちブリオッシュを食べたら)となります。

今でこそ、ブリオッシュはパティスリーでなく、ベーカリーで売っていますが、当時はお菓子の扱いでした。なぜお菓子の扱いになっていたかというと、パンは生地を練るとき水を使いますが、ブリオッシュの場合は牛乳と卵を使い砂糖も加えて作るため、非常に贅沢感溢れる食べ物となりしかも甘い、というのでお菓子の区分に入っていたと思われます。今でもパンとパウンドケーキの中間に位置する、とされることもあります。

マリー・アントワネットの愛したお菓子、オーストリアから持ち込んだクグロフ

上流階級の方々は甘いものを大いに好みました。砂糖が手に入りにくい世の中では権力の象徴、になっていたのです。贅沢は権力の特権、という考え方でした。王様、王妃様も例外ではありません。もちろんマリー・アントワネットだって。というか贅沢は当たりまえ、という気持ちでした。贅沢・・・それすら自覚していなかったのかもしれません。

マリー・アントワネットが愛したと言われるお菓子に、クグロフがあります。クグロフ・・・名前だけ見ていると、ロシア語かな?と思いましたす。ミハイロフ、ロマノフ、クグロフ・・なんて語感がですかね。

マリーアントワネットがクグロフ好きなのは当然でしょう。何しろクグロフはオーストリアのお菓子だったからです。そう、マリー・アントワネットの故郷でした。もっともオーストリアというより、アルザス地方、ドイツに近いところのお菓子のようでしたが。

マリー・アントワネットのフランスへお嫁入りとともにフランスにもたらされた、お菓子です。ブリオッシュに似た生地でアーモンド、レーズンを入れキルシュで味付けがされており、食感はお菓子よりパンに似ています。アルザス地方の白ワインと良く合います。

もしかしたら、「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」のパンはクグロフでもおかしくありません。クグロフがあればパンを食べなくてもいい、そう思わせる逸品です。

マリー・アントワネットは焼きメレンゲを自ら作った!

マリー・アントワネット が愛した宮殿、プチ・トリアノン。ベルサイユの中にある小さな宮殿です。そこでマリー・アントワネットはお気に入りの友人たちと慣習を無視して、気ままに過ごしました。

メレンゲは卵白に砂糖を入れて泡立てて作った、ふわふわのお菓子です。それを焼くとクッキーのようになります。それにクリームをつけてコーヒー片手に食べたそうです。見た目も可愛らしく、口の中でふわっと溶ける食感がたまりません。

簡単に作れるため、マリー・アントワネットも子供達のために手作りしたそうです。子供に愛情を注いだマリー・アントワネットの一面が伺えます。

マリー・アントワネットはマカロンを楽しんだ?

スイーツ好きで知られるマリー・アントワネットですが、いま人気のマカロンはどうだったのでしょう?ソフィア・コッポラ監督の映画「マリー・アントワネット」では美味しそなマカロンがふんだんに登場します。

マカロンはイタリア生まれです。こちらは16世紀、イタリアのカトリーヌ・メディチがフランスに恋入れする際一緒にもたらされたお菓子と伝えられています。フランスのお洒落なものって、海外から持ち込まれたものが結構多いですね。それもお妃様のお嫁入りがきっかけで。

マカロンは卵白を泡立てたものをベースに作られるお菓子ですから、メレンゲ好きのマリー・アントワネットが好んだ、ことは想像に難くありません。

コッポラの「マリー・アントワネット」の映画で使われたマカロンは、パリのシャンゼリゼ通りにある「ラデュレ」が担当しました。本当に美しいお菓子でした。

 

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」まさに当時の苦労知らずのお姫様らしさを表している言葉です。18世紀の貧しかった庶民から見るとまさに、何ずれたこと言ってるのこの人、となりますが、現代までも脈々と伝わる、人類のスイーツに対する趣向は、昔からの上流階級なしでは存在し得なかった・・・これが皮肉ではありますが今の私たちの癒しのシンボルとなっているのはまた面白い歴史の流れと言えるでしょう。

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