2025年 NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺」に安達祐実さんが登場です・
「りつ」という名前の女性で、これまで視聴者が、安達祐実に抱いてきたイメージとはガラリと違う眉なしの役柄を演じておられます。
りつ は実在の人物でしょうかを調べてみました。
今後、そして蔦重との関係、が気になります。
「りつ」、「べらぼう」登場人物は実在?
NHK「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺」に「りつ」、という名の吉原の「大黒屋」の女将が出てきます。
実在の人物、あるいはモデルがいたのでしょうか?
「りつ」が女将を務めた「大黒屋」は実在しますが、女将自身の名前は確認されていません。
ドラマのオリジナルキャラクターのようです。
「りつ」は、江戸時代の遊郭というものを描き出すのに、説明する役割を果たすために重要な人物です。
また吉原文化とはどんなものだったか、「べらぼう」における遊郭の案内人になるでしょう。
吉原・遊郭は政府公認の遊興場所なので、江戸の娯楽文化を象徴するような場所でもありました。
大黒屋とは、遊女を置いている店です。
「大黒屋」が実際にあるのだから、女将はいたわけであり、この下の方に書いてあるよう、「りつ」のような仕事をした女性は、実際にいたと思われます。
というか、「りつ」のような人物がいないと、店が、そして吉原が回りませんね。
威勢のよさそうな女将さんです。
りつ、とはどんな人物?
「りつ」は、遊郭の女郎屋「大黒屋」を切り盛りする、女将(おかみ)です。
「べらぼう」の中では、りつ は吉原の遊郭全体のために働いています。
その仕事とは、吉原で他の店の主人たちと、吉原をとりまとめる役をやっています。
遊郭の秩序を必死で保つ、という仕事ですね。
初回で、吉原にある、店の寄り合いのようなところに出席していましたね。
女将、というのは店の主人の奥さんのことですが、ここでは夫らしい人は見えません。
寄り合いに、女将本人が出ていたことを考えると、店を切り盛りしていたのが「りつ」本人であると、考えられます。
遊女屋の女将には、もともと遊女、女郎だった人がほとんどです。
遊女屋を切り盛りするのだから、遊女というものをよく知っていなければなりませんし、吉原の風習、しきたり、決まりごとにも通じていなければなりませんので、
遊女経験者でないと、務まらない仕事です。
「りつ」に夫がいて、夫が死んで、後を継いだのか?それとも最初から自分が店を起こしたのか?
そのあたりが不明です。
「女郎屋」は「遊女屋」ともいい、遊郭で働く女性たちを抱えている場所です。
遊女がいる遊郭が、当時の娯楽なら、現代の芸能人とプロダクションとの関係と似ています。
りつ の生まれ、育ちは?
2025年1月、放送初期にはまだ明らかにはなっていませんが、幼い頃から吉原に連れてこられて、
芸妓、遊女として成長し、やがて遊女を卒業する年になり、そのまま吉原に残った、ところでしょう。
女将、という仕事をしているところから、もうすでに若い女性ではありません。
そう見える理由を、下記に書いてあります。
吉原に来た経緯は、他の遊女たちと同じように、農村などから生活に困って売られてきたのかもしれません。
あるいは、生まれながらの吉原っ子?とも考えられます。
だからこそ、厳しそうな中にも、吉原への愛が感じられる行動があります。
結婚は、したかもしれませんし、したとしても、夫に先立たれた?
だから「大黒屋」の女主人となっている、
あるいは、前の「大黒屋」お女将さんか、主人に気に入られて、「大黒屋」を継いでいる、
または、生まれた時から「大黒屋」にいた(大黒屋のお嬢さん?)、という様子に思えます。
番組の中で、店の主人が揃って会議をする寄り合いのシーンでも、りつだけが女性、というのは、りつの能力の高さが感じられますね。
私としては、連れてこられた子、というより、生まれながらの吉原育ち、という説を信じたいです。
りつ のその後の活躍は?
りつは、やがて「大黒屋」の女将をやめます、というか「大黒屋」そのものを廃業します。
廃業した理由は、現時点では明かになっていませんが、推測すると、
- もっと良い仕事を見つけた。
- 女将という仕事に限界を感じた。
その両方だったのではないでしょうか?
放送第1回目からみたところ、りつ は吉原という場所に、愛着と誇りを持っている。
吉原という場所を、失うわけにはいかない、と考えていること、また芸妓たちを価値があるものと考えていた、
そこから、吉原を盛り立てていくためにもっと、良い役目を見つけ、遊女屋以上の活躍の場を見つけた、ということあるいは、その必要性を感じていた、ということでしょう。
その仕事が、芸者たちの見番(けんばん)です。
見番とは芸者、遊女たちの登録、管理などの事務方の仕事で、遊女たちのことをよく知らないとできない仕事です。
ここから、りつの管理能力の高さが感じられます。
りつ と蔦重との関係は?
りつは、「べらぼう」の登場人物なのだから、蔦重(つたじゅう)こと 蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)と必ず関係があるはず。
そう、のちに、蔦重の本の出版を応援します。
蔦重が出版に至った本「富本本」、「浄瑠璃本」に影響を与えることになります。
のこ2冊は、浄瑠璃を扱った本です。
「富本〜」の方は、富本節と言って、浄瑠璃の音楽の稽古本(教則本)にあたるものです。
なぜ、浄瑠璃が、というと、浄瑠璃の流派のに一つに、常磐津(ときわづ)があり、浄瑠璃も常磐津も三味線を使う音楽で、
そして、常磐津は、遊女、芸者たちが覚えなければならない芸事の一つだからです。
遊女たちだけではなく、町人の娘もちょっと裕福な家の子なら、三味線、歌を習うこともありましたから、音楽の教則本は、蔦重が目をつけるにはいいところでした。
りつ は、常磐津、浄瑠璃に詳しかったのでしょう。
遊女としての現役時代、常磐津、三味線の名手だった、のかもしれませんよ。
第1話の段階では、蔦重と意見が合わない様子でしたが、のちには応援するまでになるのですね。
りつは、蔦重の商才を見出し、ビジネスパートナーのような形をとった、のではないでしょうか?
なかなか賢いですね、りつ という女性は。
りつ を好演の安達祐実!
「りつ」役にキャスティングされたのは、安達祐実です。
何歳になっても初々しいイメージの安達祐実さんですが、「べらぼう」での変貌ぶりに目を見張ります。
このようば変貌ぶりを遂げた 安達祐実に役にかけた決意を感じます。
思い返せば、2023年秋 NHKで放映された「大奥〜シーズン2」に安達祐実は松平定信にキャスティングされていました。
その時も、ちょっと影のある野心を持った役で、視聴者の目を釘付けにしました。
「べらぼう」でも、大活躍の予感です。
今度は、「大奥」の場合とは違った意味で、自分のいるべき場所を守ろうとする、強い気迫を持つ女性を演じてくださりそうです。
外見以外に、りつ はできる女性に見えます。
吉原の、店の主人たちをまとめるような姿勢は、とてもカッコいいです。
りつ は眉なし?
安達祐実の顔を見慣れた、視聴者さんたちは、眉を落とした安達祐実を見てびっくりしたはずです。
しかし、吉原で働く他の女性を見ると、眉なしが何人かいるので、これは一つの風習だったのでしょうか?
眉なし女性を挙げてみましょう。
りつ、 「駿河屋」の女将 ふじ、松葉屋の女将 いね、「二文字屋」の女将 きく、あたりです。
そして、花の井、朝顔、うつせみ、といった現役(?)の遊女たちは眉があります。
こうしてみると、眉がないのは、比較的年齢の高い女性、あるいは既婚者です。
江戸時代の風習では、眉を剃りその上を、眉墨でなぞって描いていました。
江戸中〜後期に入る、既婚女性は眉を剃った上を、描かないでそのままにしておいたので、眉なし女性が街に溢れたのです。
「べらぼう」の演出は、史実を再現してみた、という感じです。
でも、江戸時代では既婚女性、あるいはある程度の年配女性の史実を表す風習、お歯黒を使っていないないため、
正確に再現した、とは言えないと思います。
もっとも「べらぼう」はテレビドラマですから、視聴者がお歯黒をつけた女性を画面でみると、あまり美しく見えないので、あえて再現しなかった、ということもあるかもしれません。
眉なしでもギョッとするくらいですから。
いくら昔の風習でも、お歯黒を取り入れるのには製作者側にとっては、リスクですね。
まとめ
2025年、「べらぼう」が始まった段階では、まだまだりつの人間性は未知数です。
そして、人目を引いているのは、安達祐実が眉なしになっていること。
ドラマ内では、主人公 蔦屋重三郎に影響を与え、これからの活躍を後押しする存在になりそうです。
私たち視聴者は、りつ を通して、吉原の持つ華やかさ、そして同時に悲哀を、1年に渡った感じていくのです。
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