2025年 NHK大河ドラマ「べらぼう」で 唐丸(からまる)という少年が注目を集めています。
番組のオリジナルキャラのようですが、実材はどうなのでしょう
からまるの将来は、有名な人物になる予感があります。
蔦重には可愛がれていますが、のちにも関わりが生まれそうです。
その噂話をここでは述べた上で、その根拠を推理してみました。
唐丸「べらぼう」の将来は?
ドラマ「べらぼう」の中で、からまる はすでに才能を見せ始めています。
唐丸の将来として、考えられるのは絵師です。
と、同時に、絵心のある過去の持ち主なのでは?との推測も感じさせます。
ここで からまるが、損なわれてしまった絵を直した、このエピソードは、おそらく、このドラマのオリジナルシーンでしょう。
ここで、からまる 少年の将来が暗示されています。
将来は大物絵師になると、暗示しています。候補が二人います。
一つめは、東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)。
二つめは、喜多川歌麿(きたがわうたまろ)です。
このふたり、がどう予想されるか、次の項目で検討していきます。
からまる「べらぼう」は、のちの東洲斎写楽?
東洲斎写楽は、現代でも、出生、年齢などがあからかになっていない絵師です。
過去が、わからないだけに、からまる は東洲斎写楽だった、というのは面白い落とし所です。
そこで、唐丸とは東洲斎写楽のことなのでは、という予想が浮かぶのです。
それは、蔦重(つたじゅう)こと蔦屋中三郎(つたやじゅうざぶろう)が無名の写楽を大々的に売り出したところから感じられます。
蔦重は、寛政6年(1794年)、無名だった東洲斎写楽が書いた役者絵28枚を、突然発表します。
この時、東洲斎写楽の名前を誰も知りませんでした。
写楽の特徴である、大首絵という手法も、見る人には初めてで、人々の度肝を抜きました。
ここで、無名の浮世絵師を大々的に発表するなんて、蔦重はまさに、店の命運をかけたプロデュースです。
なぜ、ここまで、写楽に賭けたのか、というと昔、可愛がった、唐丸が写楽とわかったからでしょうか?
からまる は、なぜ写楽と?
ある研究では、東洲斎写楽は、斎藤十郎兵衛という能楽者だった、と言われています。
斎藤十兵衛は、1763年〜1820年にその存在は知られています。
からまる が蔦重に助けられたのは、1772年の「明和の大火」でした。
そうなると、のちの写楽らしい人物は10歳前後、からまる の年齢とあっていますね。
「斎藤十郎兵衛」と書いたのは、1844年、当時の歴史家(考証家といい、資料を調べ、実際のことか調べる人)斎藤月岑(さいとうげっしん)が、「補強浮世絵類考」の『写楽斉』の章で、
「俗称 斎藤十郎兵衛は、八丁堀に住す。阿州侯の能役者也」(斎藤十郎兵衛 のなで知られている人物は、徳島藩 蜂須賀家(はちすかけ)お抱えの能役者である」と書いてあります。
写楽が名乗っていた、「東洲斎」は江戸の東の州(三角州)のあったところといえば、築地か八丁堀になります。
蔦重の店も八丁堀に近いところにあったところから、能役者 斎藤十郎兵衛が、東洲斎写楽、という可能性も強まってきます。
「浮世絵類考」には、「英松斎長喜、が言った」と書かれているからです。
能役者、というからには、代々続く家系だったのでしょう。
もし、東洲斎写楽が、能楽者だとしたら、役者を見ることから、写楽は目を鍛えた、という感じがします。
からまる「べらぼう」は、後、喜多川歌麿に?
喜多川歌麿という浮世絵師もまた、世に出る前は何をしていたのか?出身地はどこか?が謎に包まれている人物です。
からまる が歌麿に思われる理由とは?
喜多川歌麿が からまるの将来と思われる理由は、蔦重が歌麿の売り込みなどみ、力を入れていたところです。
蔦重が絵師としての歌麿に出会ったのは、1780年、歌麿は人気絵師 鳥山石燕(とりやませきえん)のもとで修行中でした。
蔦重は、歌麿を気に入り、蔦重の店 「耕書堂」の専属絵師として採用します。
歌麿の雅号に使っている姓は北川でしたが、蔦重は、自分の養家の姓の「喜多川」を与えました。
歌麿の才能に、非常に惚れ込んだだけででしょうか?
今、蔦重が幼い からまる を世話している段階で、からまるを弟のように可愛がっていますし、また からまるも蔦重を兄のように慕っています。
蔦重が からまる を可愛がったのは、からまる も両親と別れてしまっていた状況が自分と重なる、という理由でした。
からまる、歌麿説は計算が合わない?
生まれについては、1753年頃では?と研究者たちは見ています。
唐丸が、蔦重に拾われた「明和の大火」は1772年だったから、唐丸は19歳と、少し年齢的にズレがあります。
しかし、蔦重が可愛がっている、以外の根拠が見当たらない、年齢が合わない、ということで、喜多川歌麿説は、少し無理?という考えも頭によぎります。
喜多川歌麿は天才、とまで言われています。
幼い頃に見せた、からまるの才能が、歌麿となって開花する、予兆を感じさせる点でもあります。
しかし、からまる の歌麿説は、状況証拠以外に見出せないのが現時点です。
しかし、テレビの脚本のことなので、思わぬどんでん返しがあるかも?なので、喜多川歌麿説は捨てておけません。
喜多川歌麿に「べらぼう」でキャスティングされているのは、染谷将太です。
からまる「べらぼう」、北斎説もあり?
絵師として、もう一人、蔦重の時代にいた有名な人物は葛飾北斎です。
北斎は、生まれた年が、1760年あたりとされており、明和の大火 1772年とすると、からまる の年とほぼ一致です。
葛飾北斎もまた、子供時代の記録が残っていないので、謎の少年になる資格はあります。
北斎については、絵を描くのが好きな少年で、12歳ぐらいから、貸本屋で丁稚奉公をしており、14歳で版下ずりに関わっています。
しかし、北斎は、「謎の少年」にはなれても、父や叔父、という身元がはっきりしており、叔父の元に養子に行っているので、身元不明少年という設定には、無理があります。
「べらぼう」の番組オープニングが常に、葛飾北斎の「富嶽三十六景」が出てくるのですが、北斎が「富嶽〜」を書いたのが70歳を過ぎてから。
その時は、蔦重はもう死んでおり、このオープニングも、また葛飾北斎がからまる?と私たちを迷わす一因になっています。
これもまた推測の域を出ないのが、歯がゆいですが。
葛飾北斎については、こちらをお読みください。
唐丸は誰か?予想してみた
さて、一体どちらが、唐丸の将来の姿でしょうか?
どちらにも思えてきます。
現時点で、喜多川歌麿の方だけ、キャスティングが決まっているので、もしかしたら、喜多川歌麿?
私としては、喜多川歌麿説を推したいです。
自分の名前をつけた、というところが引っ掛かります。
唐丸「べらぼう」の正体は?
ドラマの中では、まだほんのこどもで、正体も何もないのですが。
唐丸のような子供は、実際にいたかどうかが、まず確かではありません。
明和の大火は有名な事件で、その火事で、はくれた子供は、当然いたでしょう。
主人公の蔦重が、そんなかわいそうな子供の面倒を見てやることも、あり得る話です。
ここまでみたところ、絵心がありそうな子供です。ただ者ではありません。
10歳になるかならないくらいの子供に、絵心があるなんて、絵のあるところで、育った子供か?という予想が浮かびます。
あるいは、浮世絵師になる、匂わせでしょうか?
唐丸「べらぼう」、記憶喪失はホント?
唐丸は、火事で蔦重に助け出された時、自分のことを話していないのだから、記憶喪失ではないか?という疑問が湧くのですが、設定に記憶喪失、とはありません。
しかしドラマでは、火事でショックを受け、自分の名前すら思い出せなくなっている様子が描かれていました。
設定に記憶喪失がない、ということは何か、過去を隠さなければならない理由がありそうです。
少年の年頃は、キャスティングされている役者さんの実年齢、12歳と考えると10歳前後ということですね。
そうなると、ある程度の分別はついていると思われます。
隠したかったのは、親の家のことでしょうか?
すごく良い家の生まれ?あるいは親が犯罪者?
第5話で、唐丸が、ゆすられ、金を要求される、なんて場面が出てきますが、そうすると、火付犯の身内?という疑惑が濃くなります。
明和の火事を起こした犯人の身内なら、隠したい事情もわかります。
唐丸「べらぼう」で蔦重とどんな関係?
唐丸を火事で逃げ惑うところを救い面倒を見ることにしたのが、蔦重です。
蔦重 本人も今いる「駿河屋」(するがや)に引き取られたこともあり、一人になってしまった唐丸には非常に親近感を覚え、かわいがります。
唐丸を可愛がる蔦重
唐丸 という名前は、蔦重の幼名でした。ただし漢字は、柯里丸 だったので、そこは違いますが。
では、なぜ、蔦重はそんなに唐丸を可愛がったのでしょう?
最初に 蔦重が 唐丸を助け出したとき、蔦重は唐丸を一生懸命見つめていました。
目を見ていたのではないでしょうか?
その時、唐丸の目の中に何か訴えるもの、を見つけたように思えます。
これは、蔦重の人の才能を見つけることが上手になることへの、伏線です。
助け出して以来、唐丸は蔦重のそばについて回ります。
蔦重役の、横浜流星さんは、蔦重と唐丸の関係を以下のように述べています。
「蔦重を兄のように思っているんだと思います。自分の中では唐丸は、弟のように可愛がっている存在。でも唐丸もしっかりしていて。兄さん(次郎兵衛※蔦重の義理の兄/中村蒼)よりちゃんとしていますし(笑)、頼りがいのない兄さん、そして頼りがいのある弟のような感じです」
2025年1/5 yahooニュース
唐丸、蔦重の手伝いをする
第4話では、蔦重が依頼して描いてもらった絵が、濡れて台無しになりそうなシーンが出てきます。
それを、唐丸が見事に修復してみせます。
ここからが、唐丸の才能の始まりです。
蔦重は唐丸の才能に驚き、「当代一の絵師にしてやる!」
それを聞いた唐丸も感動して喜びます。
また、唐丸は、吉原のガイドブックとも言える「吉原細見」の内容を更新する仕事を手伝う唐丸の、センスはなかなかなものです。
これからの唐丸の活躍どうなるのでしょう?
唐丸「べらぼう」、退場する?
ところが、第5話で、姿を消します。
その時には、蔦重の家の銭箱と共に消えてしまいます。
その前に、唐丸は人相の悪い浪人と出会います。
その浪人は、唐丸の過去を知っており、唐丸を脅し、金をゆすろうとする様子が見えました。
ここから、唐丸の素性が、吉原放火の犯人との関係を、視聴者に感じさせてしまうのですね。
ここで、唐丸には新たな謎ができます。
再び番組に登場するのですが、それまで何をしていたのか?
持って逃げたかもしれないお金を、どうするのか?
唐丸は一人、姿を消しますが、その時、一緒に出た、と噂される浪人は川で死んでいました。
さあ、唐丸が犯人なのか?犯人としたら、どうなるか?
乞うご期待です。
「べらぼう」唐丸にキャスティング、渡邉斗翔
唐丸にキャスティングされたのは、12歳の渡邉斗翔(わたなべ とわ)さんです。
渡邉斗翔は、2年続きの大河ドラマ出演です。
昨年、2024年「ひかる君へ」には、藤原道長と源明子の間の子供、藤原頼宗 役でした。
一条天皇の前で、道長の長男 頼道と舞を披露した、少年です。
唐丸はドラマの中で、蔦重ととても仲いところを、撮影中も見せてくれているようです。
渡邉斗翔は、表現力が豊かで、演技も自然に見えます。
画面で見せる笑顔などは、本当に楽しんでいるのではないかと思われるほどです。
渡邉斗翔は、趣味がサッカーらしく、演技にはそのはつらつさが現れています。
この持ち前ではないかと思われる明るさが、どう変化するのか、そして、将来は誰となって再登場するのか、大いに楽しみです。
まとめ
2025年大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」は始まったばかりですが、
唐丸のこれからはどう?と考えると、ちょっとミステリーっぽい展開が感じられます。
吉原という、子供にはおよそ似合わないところに身を置いた、唐丸ですが、その性格の明るさが、吉原が持つ影の部分と対比を作り出しています。
その吉原にいて、唐丸は絵の才能を発揮していきます。
蔦重の、プロデュース心に火をつけたのは、唐丸だったと思えます。
こうすると、唐丸が、将来 絵師になるのも当然かもしれません。
コメント