「光る君へ」に新しいキャラクターが登場しました。
2024年 9月29日の登場でしした。
その名は双寿丸。
またまた、視聴者の心をつかみそうな、登場人物です。
果たして実在の人物でしょうか?そして、双寿丸とは一体、どんな人物でしょう?
ここでは、新しい登場人物の紹介、「光る君へ」での役所、どこが視聴者を惹きつけるのかをご紹介します。
双寿丸は実在か?
双寿丸(そうじゅまる)は、作品のオリジナルキャラクターと、NHKで紹介されています。
双寿丸と重なるような、歴史上の人物も見当たりません。
双寿丸が現れる、平安時代中期は武士、という身分が確立されていません。
しかし宮廷や、朝廷人の警護、貴族の警護など、武力を扱える人物たちが請け負う仕事、つまりガードマン的な仕事人として、武人は登場します。
ここで、双寿丸という武士を登場されたのは、のちに起きる、武士の台頭と武家社会の出現を暗示させるものなのかもしれない、と思いました。
双寿丸は、直秀と似ている?違うところ?
武士風の装束、現れたタイミングなど、「光る君へ」のはじめの頃に登場した「直秀」を思い出させるものでした。
「直秀」の再来か?
直秀と双寿丸、どんなところが似ているでしょう?
どちらも番組のオリジナルキャラクターですが、その役割も考察してみようと思います。
双寿丸と直秀、似ている
双寿丸と、直秀、ドラマでの初登場の仕方が似ていました。
双寿丸が現れた途端に、盗賊が逃げて行った時の場面を思い出してみましょう。
双寿丸は、顔を覆っていた、頭巾をめくり、顔をさらします。
その様子が、散楽(さんがく、大道芸のようなもの)をしていた、直秀 の仕草を思い出させるものでした。
双寿丸の、ドラマでの2回目の登場。
藤原賢子は市中で、物取りに出会います。
そこを救いに入ってきてくれたのが、双寿丸です。
この街中の喧騒が、直秀とまひろ、双寿丸と賢子 との組み合わせを匂わせています。
双寿丸も直秀もどちらも、運動能力が高く、貴族の姫君と気さくに話ができる、言いたいことを言える人物である、点もよく似ています。
どちらも、貴族の姫君(まひろと賢子)に思いを寄せてしまうところもよく似ています。
双寿丸と直秀、何が違う?
直秀の場合は、散楽という大道芸の芸人、そしてその実態は、貴族の邸宅に盗みに入る盗賊。
直秀は底辺の生活をしている人に見えました。
一方の双寿丸は、初登場の時から、「武士」という役割をしていて、職業についていること。
直秀は性格を見ると、落ち着いていて、時には暗く、ちょっと皮肉めいたこともいう、クセのありそうな人。
双寿丸は、明るい性格で、気性はまっすぐ、言いたいことはズバズバいいそうです。
決定的に違うところは
直秀は、貴族の家に盗みに入ることで、世の中に対する理不尽さを表現しています。
一方の双寿丸は、心に一つの理想を秘めなながら、武人としての職業を全うしています。
いつか、その仕事が世の中を変える、と信じているような信念が見えてきます。
とはいうものの、直秀の方は、その心の奥には優しいところがあり、ちょっと双寿丸に似たような気質も持っている、とまひろ(紫式部)は分析しているみたいです。
その、まひろの視点こそが、違う人間でありながら、どこか似たところを見出してしまう要因になっている、とみていて感じました。
双寿丸、直秀の息子の可能性?
直秀は、処刑の形で殺されてしまいましたが、どこかで子供を残したという可能性はなきにしもあらずです。
それなら「直秀」の子供?
直秀が、葬られた時を回想してみると。
まひろ(紫式部)と藤原道長の二人で、土中に埋めたのですが、その時ものすごく丁寧に、まるで息ができるような隙間を作るように作業していたからです。
もしかしたら、埋められた時は、完全に死んでいなくて、こっそりと抜け出してどこかにいったのか?そんなことを尊像してしまいます。
その時に、実は直秀は生きていた、希望的観測は、直秀ファンでなくても考えてしまいそうです。
ここから、双寿丸と直秀の繋がり、ができたのでは、と疑惑が持ち上がってきます。
賢子と双樹丸の関係は、まひろと直秀のようになるのか?これからの展開に注目しましょう。
双寿丸と直秀、自立した考えの持ち主
双寿丸も、直秀も貴族に忖度しようという気がまるでないところが、よく似ています。
直秀の場合は、貴族とは何ほどのもの、という反骨精神がありました。
一方の、双寿丸は貴族に仕えてはいるものの、「武士」という自分の立場に誇りを持っています。
どちらも、貴族になろうなんて思っていません。
双寿丸の、はっきりしたものの言い方に、まひろ(紫式部)も直秀のイメージを思い出しています。
双寿丸たち、オリジナルキャラクターの役割
直秀、双寿丸、どちらも、まひろ親子に非常な影響を与える人物となっています。
それがオリジナルキャラクターができる一つの役割です。
双寿丸たちオリキャラは、登場人物に新たな目を与える
「光る君へ」には、オリジナルキャラクターが多いです。
最初の頃に出た、「直秀」(なおひで)、そして、越前に父の赴任先に付き添って行った時には、「周明」
どれも主人公のこれからの、生き方・考え方に大いに影響を与える人物でした。
そしてそれが物語の転記点になっていました。
これは、まひろの娘 賢子の性格をドラマの中で確立させるために、登場させたキャラクターなのではないか、と思われます。
賢子は、将来、恋多き女になります。
それにしても「光る君へ」では、なんと、主役級の登場人物に影響を与える、オリジナルの登場人物が多いことでしょう。
双寿丸たちオリキャラは、時代背景をより詳しく説明する
オリジナルキャラクターたちには、その存在自体が、単なる登場人物だけでなく、物語の説明を視聴者にわかってもらう重要な役割を持っています。
オリキャラたちの考え方や、感じ方はむしろ、現代の私たちに似ています。
私たちに似ていることで、物語の時代背景が、現代とは、違う、という感覚を受けるのです。
例えば、双寿丸の考え方はしっかりしていて、武士というものに誇りを持っていますが、その考え方は、平安人には受け入れ難いものだったのです。
武士という、平安時代中期の存在の意味を、双寿丸が表現していると自分は思うのです。
しかし、武士という立場の者たちは、確実に存在し始めています。
源平の時代は、道長の時代からは約100年後ですが、
道長の時代から約40年後には、東北で、「前九年の役」という戦が起き、武士というものが表舞台に立ってくるようになります。
双寿丸は、武士という職業を、早くに私たち視聴さに知らせる、役目を持つのです。
双寿丸のモデルはいた?
今の所、史実からはモデルになるような人物は見つかっていません。
藤原賢子との関係から、のちに賢子と繋がりのある人物に、双寿丸と、性格的に共通する人物が見つかるかもしれません。
藤原賢子は、成人したのちは「恋多き女性」と言われます。
恋人として知られている人の中から、その可能性を探ってみましょう。
双寿丸候補、その1 藤原兼隆
藤原兼隆(ふじわらかねたか)は、藤原道兼(みちかね)の息子です。
賢子は若い頃に、兼隆と結婚しています。
兼隆の父藤原道兼は、「光る君へ」の初回で、まひろ(紫式部)の母を殺した人物です。
母を殺したエピソードは物語のフィクションではありますが、
藤原道兼は歴史上では粗暴者としられ、その息子の兼隆は、父以上の暴力的と、藤原実資(さねすけ)の「小右記」(しょうゆうき)に書かれています。
兼隆に対しては、賢子が彼に恋心を抱いたから、なのですが、この結婚は長くは続きませんでした。
しかも、正式に結婚をした記録が残ってないので、妻ではなかったかもしれません。
というのも、賢子と兼隆の身分が釣り合わなかったからです。
なんといっても兼隆は、道長の甥です。
男性の身分が上すぎる点からも、双寿丸の可能性は低い、と見ています。
双寿丸候補、その2 高階成章
候補者1は、将来、賢子が結婚した相手、高階成章(たかしななりあきら)が近いのでは、と見ることもできます。
なぜかというと、他の賢子の恋人たちと違って、貴族ではありますが身分が低いことにあります。
高橋成章はいくつもの地方で役職についており、のちには太宰府の長官に任ぜされます。
双寿丸も、太宰府にいたところから、太宰府繋がりで、モデル役に抜擢(?)されたかも。
賢子は、30歳をすぎてから、この高階成章と結婚し、遠距離結婚になってしまったため、賢子は2度も夫にあいに、平安京から太宰府に20日間かけて、通いました。
夫に対する情熱的な愛情から、双寿丸のモデルになったかもしれない、という感じもします。
ですが、藤原賢子に比べ、高階成章は年が10歳ほど上です。
双寿丸が現在、登場している年齢を見ると、賢子さんよりそんな上には見えません。
そこからみると、完全なモデルとはいえません。
賢子の、感情を出す上での参考人物程度だと、私は考えます。
双寿丸と藤原賢子。恋の予感?
双樹丸は、藤原賢子と、接近する仲になりますが、まひろは、双寿丸をどう思うでしょう?
まひろ(紫式部)は自分の若い頃になぞらえて、双寿丸と娘を見つめています。
双寿丸は番組に登場し、そして、主人公の娘(藤原賢子)を盗賊から助ける。
藤原賢子にとって、双寿丸は、まさに「白馬の王子様」です。
若い女子は、自分の命が救われた時に、救った相手に恋をする場合は少なくありません。
おそらく、藤原賢子も同様だったでしょう。
この時の、藤原賢子の年齢は推定するに、10歳前後です。
初恋にはちょうど良い頃?と思うのですが。
現在、明かになっている情報では、皆さんのご想像の通り、藤原賢子と双寿丸はお互い惹かれあう、間柄になる、ということです。
この恋の結末はどうなるのでしょう?結ばれるような結末は想像できません。
身分違い、ということになるでしょうか?
初恋の味は、藤原賢子さんにとってはどんな感じだったでしょうか?
双寿丸、何者?
双樹丸は、「光る君へ」で2024年 9月29日に初登場した、武人です。
シチュエーションは、まひろ(紫式部)の娘 藤原賢子(かたこ)が、逃げ出したところ、盗賊に襲われそうになったところを助けたのが、双樹丸でした。
正体を、尋ねたところ、平為賢(たいらのためかた)の部下である、と名乗ります。
平為賢は、九州を襲撃した海賊と戦いで功績をあげた武人です。
平安時代中期は、武士という身分は表れていなかったので、平為賢は身分の高い人物ではなく、その部下の双寿丸も、取り立てて〜である、というほどの身分が全くありません。
ですから、紫式部の家の奉公人(ここでは「いと」)が、嫌そうな顔をするのも当然です。
いくら、下級とはいえ、貴族の姫様と、貴族でもない、どこの馬の骨ともわからない、男性としたしく、なんて、許したくありません。
双寿丸、どんな人物
双寿丸は、武士というものに対し、独自の考えを持っています、つまり、武士であることに誇りを持っている人物と言っていいです。
しかし、双寿丸にどのような、過去・背景があるのか、行動の目的はまだ不明のままです。
双寿丸の考え方にに、惹かれるのが、藤原賢子なのです。
確かに、藤原賢子から見れば、自分の周りにはいないタイプ。
自分の身近にいた、男性は、祖父 藤原為時。この人は完全な文人、つまり学者肌の人です。
ついで、叔父(まひろの弟)藤原惟信(ふじわらこれのぶ)は、自由人的な考えを持つ、癒し系楽しい人でしたが…
という出会ったことのないタイプに惹かれる?
藤原賢子を盗賊から助けた縁で、賢子と親しくなっていく次第ですが、武士という職業を大切にしている、というのだから、身分をわきまえた、行動になると、と思います。
しかし、仕事に誇りを持っている、というのなら、武士であるために下に見られることを、嫌う面も持ち合わせている、はずです。
双寿丸、「光る君へ」でどんな役を?
双寿丸は、ドラマのオリジナルキャラクターと、いうことなのですが、単に物語を彩るためにだけいるキャラではありません。
双樹丸の「光る君へ」での役所は、武士です。
平安時代中期は、武士は身分が低く、公家などにつかえ、その屋敷や身辺を守るのが役目でした。
盗賊による事件も起こるので、武士の力が必要になりつつあった、世の中でした。
双寿丸は腕の良い武士か?
9月29日の放映では、双樹丸は、鬼遣らい(おにやらい 災厄、病気など、人に悪害をもたらすものを祓うこと)を宮中の外で務めています。
この時の、武士は、厄除けまでするのですね。
最も、武士は武芸を使うから、力が強く、技にも優れています。
強いから、鬼や魔物を倒すことができる、という理論のもとで、鬼遣いも仕事の一貫になっていたのでしょう。
なにしろ平安時代は、祟り、呪詛の影響を非常に恐れていた時代だったからです。
特に、出産は、母体が弱る時だから、魔物が取り憑きやすい、と思われていたので、周りの必死になってお祓いをします。
弓の弦を鳴らすのが効果的、と源氏物語にはありました。
弓は武器の一つだから、やはり、武士が使うのが一番なのでしょう。
双寿丸は、平為賢(たいらのためかた)のもとで武芸の修行をしています。
なお、平為賢は藤原隆家(たかいえ、藤原道隆の息子で、藤原伊周の弟)と親しくしています。
この時代、まだ武家 という存在はなく、武士としての心構えもできていませんでしたが、この辺りから、武士の存在を感じさせるようなドラマ作り、となってきていると思います。
双寿丸たちの時代の盗賊事情?
そんな時に、宮中の藤壺に盗賊が入り、女房の着物を盗んで逃げます。
平安時代の、建物は、木造でしかも、縁側などが広く空いている作りです。
盗賊が押し入るなんて、簡単です。
実際、平安時代は盗賊の押し入りが多くありました。
盗まれるものは、金品ですが、すぐお金に変えられる貴族の高価な着物も、盗品として人気がありました。
宮中や、大貴族の家だって例外なく、盗賊に入られていました。
1024年には、彰子の邸宅に、盗賊が入り、女房が一人連れ去られて殺害された、なんて話が「小右記」に書かれています。
平安時代は街灯もなく、夜は闇のように暗かったでしょうから、盗賊の活動にうってつけです。
そんなに物騒な平安時代の夜に、藤原賢子も、まひろも、出歩いてよく無事でいられたもの、と番組を見るたびに、思うのですが。
双寿丸 役、伊藤健太郎
双寿丸の役に、キャスティングされたのは 伊藤健太郎です。
1997年生まれ、27歳。
モデルから、2014年に役者に転身しました。
大河ドラマは初めてですが、NHKでは、2019年朝ドラ「スカーレット」に出演していました。
伊藤健太郎 本人の意気込みは
「オリジナルのキャラクターということもあり、すごく演じがいがある人物だと思っています。『光る君へ』の後半戦で双寿丸がどのように物語に関わっていくのか、ぜひ楽しみにしていただきたいです。誠心誠意努めたいと思います」
と、インタビューで答えています。
役者をやっている以上、大河ドラマに出演するのは、夢で、あった、とも言っています。
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